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【オンライン資格確認】マイナンバーカードの活用で問われる「お薬手帳」の必要性とその対応方法

【患者応対】マイナンバーカードの活用で問われる『お薬手帳』の必要性とその対応方法

お薬手帳の必要性

お薬手帳の必要性

マイナンバーカードを使えばマイナポータルで「処方されたお薬の履歴」や「特定検診の結果」を閲覧できる。

・マイナポータルの閲覧に1か月程度の時間差が発生してしまうので、マイナンバーカードはお薬手帳の代わりにはなりえない。

お薬手帳にしかないメリットは「緊急時に対応できる」ことと「難解な操作がない」こと。

 

薬剤師:こんにちは、お薬の相談にいらっしゃいましたね。お名前は?

患者 :はい、Aといいます。

薬剤師:Aさん、そういえば、お薬手帳はお持ちですか?

患者 :いえ、ないです。でも、マイナンバーカードがあるからお薬手帳はいらないと思っていたんです。これで、飲んでる薬とか確認できますよね?

薬剤師:そ、そうですね…。(あ、あれ?お薬手帳のメリットってなんだっけ?)

 

ここでいう「お薬手帳」は紙のお薬手帳を指し、アプリのお薬手帳を「電子お薬手帳」としてます。

 

マイナンバーカードを使えばマイナポータルで処方されたお薬の履歴や特定検診の結果を閲覧できるようになります。

 

それゆえに、患者がお薬手帳の作成を拒否したり、医療機関へ持参しなくなります。

 

正直なところ、患者自身がお薬手帳を活用しないという選択をしてもなお、立場上「ああ、そうですか( ´_ゝ`)フーン」っていう適当な対応ができないのが悩みの種。

 

また、会話に登場する薬剤師のように、あまりマイナンバーカードとお薬手帳の違いやメリットを理解してないと残念なことになります。

 

薬剤師としての信頼が失われることになりかねないので注意したい。

 

そこで、今回は改めて「お薬手帳にしかない独自のメリットと活用方法」について復習をしていこうと思います。

 

この記事を見ていただくことで、患者応対もスムーズにいくことと思いますので、ぜひ学んで帰ってほしいです。

 

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マイナンバーカードの概要

マイナンバーカードにまつわる情報は下記の「マイナンバーカードの健康保険証利用について」が詳しいのでそちらで確認してほしい。

マイナンバーカードの保険証利用について(被保険者証利用について)

 

大まかに言えば、患者さまの同意のうえで、マイナンバーカードを使えばマイナポータルで「処方されたお薬の履歴」や「特定検診の結果」を閲覧できるようになります。

 

これからどうなるか分かりませんが、今のところ現病歴やアレルギー、市販薬の記録はできないと思います。

 

この辺のデメリットについては、後述する「マイナンバーカード+自社の電子お薬手帳」で解決できるはず。

 

また、現段階ではマイナンバーカードを用いた薬剤情報の閲覧に、1か月程度の時間差が発生してしまうので、マイナンバーカードはお薬手帳の代わりにはなりえない。

 

その他の主な機能は「健康保険証として使える」「医療機関での受付が楽になる」などなど。

 

お薬手帳にしかないメリット

では、本題のお薬手帳にしかできないことってなんだろうか?

頭の中ではぼんやりと浮かんでくるけど、実際に言語化しようとすると上手く説明できないと思います。

 

個人的なポイントは、2点あって「緊急時に対応できる」ことと「難解な操作がない」ことだと考えられます。

 

薬剤師や医師が正確な情報を得ることができる。

お薬手帳には、患者が服用している薬や過去に経験した副作用、アレルギーの情報が記載されているため、医療従事者が正確な情報を得ることができます。

 

自分の健康管理に役立てることができます。

お薬手帳には、薬の情報だけでなく、健康管理に関する情報も記録することができます。例えば、自分の体重や血圧などを定期的に記録しておくことで、自分の健康状態を管理することができます。

 

また、薬を飲み忘れた際には、錠数や日数を管理しやすくなり、医師や薬剤師への連絡もスムーズに行えるようになる。

 

緊急時の安心感

お薬手帳は、災害時や持病の悪化などの急な緊急事態が発生した際にも、医療従事者に必要な情報を提供することができます。

 

またアレルギーの有無や病歴、持病などが記載されているため、救急隊や病院の医師が迅速かつ正確な医療を提供することができます。

 

お薬手帳を普及させたいなら、見やすさが大事になる。医療従事者が見て分かるのではなくて、救急隊やその周りの人達にもどんな薬なのか把握できるように、お薬手帳のシールへの印字の工夫が必要なのではないだろうか?

 

最強の組み合わせ

それは「マイナンバーカード+自社開発の電子お薬手帳」です。

 

マイナポータル連携による方法で一括管理が可能になり、毎回QRコードを読み取らなくても、自動的に情報が登録されます。

 

まあ、別に自社開発のアプリじゃなくてもいいですけど(笑)

 

これだと、マイナポータルからの閲覧で不十分な情報を電子お薬手帳の機能でカバーできるため、とても便利になると考えられます。

 

しかしながら、一連の情報をスマホだけで管理してると、有事の際への対応が難しくなるのが予想されます。

 

パスワードのかかったスマホには誰も扱うことができませんからね。

 

あとは、操作性の問題。多くの場合の対象者は「高齢者」に当たると思います。

 

マイナンバーカード?マイナポータル?アプリ?スマホで操作どうやんの?状態なので、今まで通り「お薬手帳」が役に立つと思われます。

 

人に合った柔軟な対応で、地域の人の健康を守るように力になるれる人財がこれからの薬剤師にとって必要なスキルになる。

 

お薬手帳」を1つとってもその人が何を求めていて、どうしたいのか?問題に対する解決力をこの記事で補っていただけたら幸いです。

 

解答例

では、先ほど返答に困ってた薬剤師はどうなったのか。お薬手帳の重要性を理解してる違う世界観で見ていきましょう。

 

患者 :いえ、ないです。でも、マイナンバーカードがあるからお薬手帳はいらないと思っていたんです。これで、飲んでる薬とか確認できますよね?

薬剤師:確かに、マイナンバーカードを使えばマイナポータルで処方されたお薬の履歴を確認することができますね。ただ、お薬手帳にはそれだけではなく、様々なメリットがありますよ。

患者:そうなんですか?具体的にどんなメリットがあるんですか?

薬剤師:まず、お薬手帳には、過去に処方されたお薬の履歴やアレルギーや持病などが、記載されているため必要な情報を素早く確認することができます。

患者:なるほど、確かに便利そうですね。

薬剤師:それから、万が一の場合にもお薬手帳はとても役立ちます。例えば、旅行中や急な病気で倒れた場合、お薬手帳があればすぐに過去の処方内容を確認することができるので緊急時の安心感があると思いますよ。

患者:それは安心できますね。やはりお薬手帳は持っておいた方がいいですね。今、お薬手帳を作ることができますか?・・・

 

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まとめ

マイナンバーカードを使えばマイナポータルで「処方されたお薬の履歴」や「特定検診の結果」を閲覧できる。

・マイナポータルの閲覧に1か月程度の時間差が発生してしまうので、マイナンバーカードはお薬手帳の代わりにはなりえない。

お薬手帳にしかないメリットは「緊急時に対応できる」ことと「難解な操作がない」こと。

 

でした(*'▽')

 

この記事があなたのこれからの働き方ヒントになれば幸いです。

 

この記事を書いた人

派遣薬剤師|病気になってから後悔される方が大勢いるのに気づく|健康の内からできる疾病予防に努める。

 

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